夕食の支度をしながら冷蔵庫を開けると、玉ねぎ、キャベツ、きのこが少しずつ残っていた。
今日はこれを全部、ジンギスカンの隣へ。きちんとした付け合わせを考える代わりに、「どれがいちばん合うか」を試してみることにした。
冷蔵庫の野菜を並べたら、食べ比べが始まった

玉ねぎは厚めに、キャベツはざっくり。きのこは手でほぐして、そのまま食卓へ持っていく。
特別な組み合わせではない。どれも普段なら、冷蔵庫にあるものから適当に選んで使う野菜だ。
けれど、ジンギスカンと一緒に焼くとなると、「どれがいちばん合うだろう」と少し気になってくる。
「最初、どれからいく?」
そんな相談をしながら、まずは玉ねぎときのこを鍋へ。空いたところに肉をのせ、少し遅れてキャベツも加える。
焼けるのを待っているうちに、「玉ねぎが一番合いそう」「いや、きのこじゃない?」と予想まで始まった。
ただ夕食を作っていたはずなのに、いつの間にか小さな食べ比べになっている。
タレと肉汁で、野菜ごとの違いが見えてくる

最初に食べた玉ねぎは、肉と一緒に口へ入れると甘さがよく分かる。
次はきのこ。タレや肉汁がなじんだところをかじると、玉ねぎとはまた違う味わいだった。
「これ、思ったより合うね」
何気なく入れた野菜ほど、そんな一言が出るとうれしい。
肉を焼くそばで、タレや肉汁がなじんだ野菜を見ていると、今度はそちらにも箸が伸びる。キャベツはどうだろう。少し端で焼けたところはどうだろう。次々に試したくなってくる。
同じ味付けで焼いているのに、野菜が変わると一口の印象も変わる。その違いが面白くて、いつしか肉より先に「次はどの野菜を食べる?」と考えていた。
献立を増やしたいわけではない。ただ、いつもの食材でも、もう少し遊べたらいい。
そんな気分には、このくらいの食べ比べがちょうどいい。
「次はこれを多めに」が、二人の答えになる

食事が進むころには、皿の上の野菜もだいぶ少なくなっていた。
「結局、どれが好きだった?」
聞いてみると、答えは少し分かれた。
こちらは玉ねぎ。向かいから返ってきたのは、きのこ。
「じゃあ次は、両方多めでいいか」
勝ち負けを決めるほどでもない。そのくらいが、この食べ比べには似合っている。
冷蔵庫にあるもので始めたからこそ、次は別の野菜も試してみたくなる。もやしならどうだろう。今日は入れなかった野菜なら、また違う好みが見つかるかもしれない。
一度お気に入りができると、次のジンギスカンでは「何を一緒に焼こうか」という楽しみがひとつ増える。
次にジンギスカンを囲むなら、冷蔵庫から違う野菜を3つ。肉と一緒に焼きながら、「今日はどれがいちばん合う?」と比べてみたい。お気に入りが見つかれば、次はその野菜を少し多めに用意したくなる。