「今度の日曜、お昼はそばにしない?」
離れて暮らす家族へ送るのは、そんな短いメッセージ。同じ日に同じものを食べる約束が、いつもの休日に小さな楽しみをつくってくれる。
休日の昼を合わせるだけなら、気軽に始められる

家族と話したいと思っても、特別な用事がないと連絡するきっかけを見つけにくいことがある。
「最近どう?」と送るより、「日曜のお昼、こっちもそばにするよ」と伝えるほうが、少し気楽だ。
「じゃあ、うちもそうしようかな」
返事が来たら、あとは当日を待つだけ。十二時ちょうどにそろえる必要はないし、画面をつないで一緒に食べる約束もしなくていい。それぞれの休日を過ごしながら、昼食だけをゆるやかに合わせる。
予定と呼ぶほど大がかりではない。それでも、次の休日を少し楽しみに待つ理由になる。
同じ信州そばが、離れた食卓を思い浮かべさせる

昼になり、自宅の食卓へそばを運ぶ。
信州そばを箸で持ち上げたとき、ふと「向こうも、そろそろ食べているかな」と思う。見えているわけではない。それでも、同じそばを用意したと分かっているだけで、いつもの昼食とは少し違って感じられる。
こちらは、ねぎとわさび。親の家では、大根おろしを添えているかもしれない。器もつゆも、食べる時間も少しずつ違う。それぞれの暮らしのままで、共通しているのは目の前の一品だけ。
本生の信州そばを味わいながら、離れた家の食卓を思い浮かべる。同じ場所にいなくても、今日の昼は少しだけ一緒だ。
味や薬味の違いから、家族との会話が広がる

食べ終えたころ、スマートフォンにメッセージが届く。
「こっちは大根おろしにしたよ」
そばの写真には、見慣れた器と、少し多めに盛られた薬味。こちらも食卓の写真を返せば、「ねぎだけなんだね」と、すぐに返事が来る。
同じそばを食べたから、話題を探さなくても会話が始まる。香りはどうだったか、どちらの薬味が合いそうか。そこから、最近食べたものや、次に帰る日の話へ移っていくこともある。
長く話さなくても構わない。「同じものを食べたね」と言える出来事が一つ増えれば、それで十分な休日もある。
次の休日、離れて暮らす家族へ「お昼に同じそばを食べない?」と、短いメッセージを送ってみてはいかがでしょう。