一日を終えて家に帰る。バッグを置き、照明をつけたら、着替える前に窓辺へ。
カーテンを閉める。その小さな動作から、外に向いていた気持ちが少しずつ家の中へ戻ってくる。
帰宅したら、まずカーテンを閉めて外の視線を遠ざける

玄関を開けて部屋に入ると、まだ一日の続きにいるような気分が残っている。上着を脱ぐ前に窓辺へ行き、左右のカーテンを引き寄せる。
窓の向こうにあった道路や近くの建物が見えなくなり、夜の室内も外から分かりにくくなる。さっきまで外とつながっていた窓が覆われると、「今日はもう家にいる」と思えるような区切りができる。
鍵をかけたあとでも、カーテンを閉めるとようやく家の中に戻ってきた気がする。
人目を気にせず、自分のペースで夜を過ごす

カーテンを閉めたら、部屋着に着替える。冷蔵庫から夕食を取り出して、テーブルで食べる日もあれば、そのままソファへ向かう日もある。
テレビをつけたり、スマートフォンを眺めたり。誰かに見せるためではない、いつもの姿で過ごす時間だ。
閉じた窓をもう気にせず、食事やテレビへそのまま目を戻せる。「家では、こんなふうに何も気にせず過ごしたかったんだな」。ふと、そんなことを思う。
何か特別な過ごし方を始めるわけではない。ただ、食べたいものを食べ、座りたい場所に座り、好きなように夜を過ごす。それだけで十分だ。
カーテンを閉めることが、自分の時間を始める合図になる

食事を終えて、ソファでひと息。閉じたカーテンの向こうには夜の街があるけれど、今いるのは自分の部屋だ。
毎日繰り返しているうちに、カーテンを閉める動作そのものが、帰宅後の区切りになっていく。仕事や外出の続きを引きずったままではなく、ここからは自分の時間。
毎晩ほんの数秒のことなのに、カーテンを閉めると、その日の家時間が始まった感じがする。いつもの窓辺の動作が、いつの間にか夜の区切りになっていた。
次に帰宅した夜は、着替えや食事の前に、まずカーテンを閉めてみる。そんな夜の時間をつくるなら、どんなカーテンが自分の部屋に合うのか、少し見てみたくなる。